生きる力

「すい臓がんで余命わずかなんだよ」、と突然がんの宣告を受けた大変お世話になっているお客様にお会いしてきた。
   
何も自分ができない無力さを抱えながら、事の経緯を伺っていた。そうすると先生は、
 
「複数の病院に聞いたけど全て同じ診断だった。何もしなければ余命は数ヶ月、抗がん剤治療をして2年後の生存率が100人に3人だって言われたんだよ。」
 
と辛そうな状態にも関わらず丁寧にご説明して下さった。そして、
 
「でも、俺は生命力が強いから何としてもその3人になるよ」
  
と力強い目で僕に訴えた。何としても生きたいんだという気持ちがひしひしと伝わってきた。
 
自分は何もできないながらも、同じくすい臓がんで余命限られたと分かってから「最後の授業」を行ったR パウシュの本を渡し、少しでもよい人生になるようにと祈りつつ握手をし、

「また、必ずお会いしましょう。」
 
と伝えた。そして、最後に先生は、 
 
「城間さんには会いたかったんだよ。こんな客でごめんな。」
  
と言った。

僕はこらえていたものがあふれ出し、涙が止まらないまま帰路についた。
   
 
生きる力が少しでも良い方向にむかうことを心より祈願してます。
     
 

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